『変える技術、考える技術』を『HUNTER×HUNTER』で解説する

こんにちは、taikiです。

突然ですが『考えるエンジンちゃんねる』ご存知ですか?

コンサルという切り口でいろんな物事を知的に斬るチャンネルで、私もよく見ています。

この度、チャンネル運営者であるタカマツさんの著書『変える技術、考える技術』が発売されました。この記事を読んでくださる方の中には、気になっている方も多いのではないでしょうか。

まだ本を手にとっていない人のために、『HUNTER×HUNTER』の力を借りて、本の内容をザックリと説明できればと思います。

「考える技術」の汎用性の高さと『HUNTER×HUNTER』の深さを感じて貰えると嬉しいです。

『変える技術、考える技術』をどう料理するかを考える

そもそも『変える技術、考える技術』に解説は必要か

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『変える技術、考える技術』を読ませていただきましたが、具体的な話が多く、わかりやすい内容になっています。

その理由は、本を通じて「実際に読者の行動が変わる」を目的にしていることもあって、伝えたいメッセージが非常に明確だからでしょう。

そんなわかりやすい本だったら、解説記事を読むよりも直接読んじゃったほうがはやい!!

そもそも本の解説記事は「名著と言われているけどとっつきにくく、挫折しやすい本」を漫画の力を借りて噛み砕くことに意味があります。しかし、今回はそういう対象の書籍ではありません。

となると解説記事じゃないほうがいいなぁ、、

目次から読み解く切り口

なにはともあれ、目次を見てみましょう(著書の中にも書いてありますね)。

この目次を更に掘り下げてみましょう。
各章ごとにそれらを構成する記事があり、単純に数値に落とし込むとこんな感じになります。


第5章と第7章は記事数の観点からやや言葉少なに語っているように見えますね。

実際に本の中でも『「示唆」の世界をすべて説明すると、それだけで5万字、動画だと4時間かかるので凝縮して伝える』と述べられていました。

本質的過ぎてガッツリ書くと大変なことになっちゃう内容だからこそ、抑えているのでしょう。

本記事を通じてその部分を少しでも補足できれば、付加価値のある内容を提供できるかなぁと考えました。

ということで、本記事では下記の2項目にフォーカスして本を補足解説することにしましょう。

  • 第5章 本質を見抜く「二項対立」
  • 第7章 ファクトではなく「示唆(SO-WHAT)」

前提条件が整ったので、ここで『HUNTER×HUNTER』の登場です。

今回は暗黒大陸編!!

『変える技術、考える技術』で暗黒大陸編を読み解く

今回は『変える技術、考える技術』の内容を『HUNTERxHUNTER』で解説するのではなく、『HUNTERxHUNTER』の難しいと言われている内容を『変える技術、考える技術』に掲載されている技術を用いて紐解いてみましょう。

ストーリー概要

『HUNTERxHUNTER』の暗黒大陸編は登場人物が多く、いろんな話が複雑に入り組んでいる読者泣かせなストーリーになっております。作者である冨樫先生も(たぶん)この複雑性に飲まれてしまい、2018年11月から現在に至るまで休載しています。

超ザックリ解説していきましょう。

まず、暗黒大陸という人類未踏の地を開拓しようというのがことの始まりです。

暗黒大陸は危険でいっぱいですが、貴重な資源もたくさんあると言われていて、危険を冒して開拓するならそれも得たい。

当然カネのニオイがする資源には利権争いも発生します。

『HUNTER×HUNTER』(C)冨樫義博/集英社


↑公式発表されている世界地図は不十分だった

 

そして、暗黒大陸を目指す軍勢の中に「カキン帝国」という国家があます。

カキン帝国はブラックホエールズ号という超大型船で暗黒大陸を目指します。

『HUNTER×HUNTER』(C)冨樫義博/集英社


↑ブラックホエールズ号

『HUNTER×HUNTER』(C)冨樫義博/集英社


↑船内は5階にわかれている

 

そのブラックホエールズ号の船内にて「カキン帝国」の王位争奪戦が14人の王子たちの間で同時に進行します。

ちなみに、主人公であるクラピカはこの第14王子の護衛として雇われました。

『HUNTER×HUNTER』(C)冨樫義博/集英社


↑主人公クラピカ

クラピカはクルタ族という絶滅した民族の生き残りです。クルタ族は幻影旅団という盗賊団に惨殺されてしまいました。

『HUNTER×HUNTER』(C)冨樫義博/集英社


↑凄腕盗賊集団、幻影旅団

その幻影旅団がカキン帝国のお宝を狙いつつ、幻影旅団の仲間を殺した「ヒソカ」を追い求めてブラックホエールズ号に乗り込んでいます。

『HUNTER×HUNTER』(C)冨樫義博/集英社


↑幻影旅団が追いかけているヒソカ

 

もう、わからないですよね?

登場人物が多く、いろんな想いが複雑に絡み合ってついていけない。その感覚は正常です。

ここで今回の「二項対立」を用いて紐解いていきましょう。

二項対立(にこうたいりつ、英:dichotomy、binary opposition)
論理学用語の一つ。 陸と海、子供と大人、彼らと我々、臆病者と英雄、男らしさと女らしさ、既婚者と独身者、白と黒、運動と静止、明と暗のように、相対立する一対の概念を二項対立という。
出所:Wikipedia

二項対立で読み解く『暗黒大陸編』

『変える技術、考える技術』の中で、二項対立に関してこのような記述があります。

ビジネスの世界は「複雑」。
その複雑な世界を、二項対立で紐解くと、面白いくらい「単純」な構造がお目見えする。
出所:『変える技術、考える技術』 第5章

二項対立はビジネスの世界に限らず複雑な事象に対しては有効です。これを複雑怪奇な暗黒大陸編に適応してみましょう。

暗黒大陸編には、3つの大きなストーリーの軸があります。

  • 「V5」と「カキン帝国」の新大陸資源をめぐる利権争い
  • 「カキン帝国」内の王位争奪戦
  • 「幻影旅団」と「ヒソカ」の遺恨

「V5」はアメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・日本の西側先進国、「カキン帝国」は中国に言い換えるとイメージしやすいのではないでしょうか。要は西側諸国と中国で利権争いをやっていて、中国国内では次期総書記の座を巡って14人の候補者が「権力闘争@超大型船内with武力衝突あり」をやっています。

さらに、その超大型船の中に「幻影旅団」という盗賊とその盗賊と遺恨関係にある「ヒソカ」が船に同時に乗り込んじゃいました。

まとめるとこんな感じ。

ブラックホエールズ号の中の状況。

随分スッキリしましたね。

そして、カキン帝国内の王位争奪戦も広義の二項対立として紐解くことが出来ます。

カキン帝国の王子は全員で14人います。生き残るのは1人、つまり第一王子vs第二王子、第一王子vs第三王子、、、、といった具合に91通り(かつて数学で学んだ14C2ですね!)の二項対立で構成されています。

91通りと聞くとビビっちゃいますが、当然ストーリー上、重要度の濃淡がありますよね。

ストーリーを読みながら「ああ、今はこの部分の対立を描いているんだな」「この場面は4者間の2項対立のこれとこれだな」といった感じで迷子にならずに解釈できるでしょう。

ストーリーが難しくて暗黒大陸編に挫折してしまった方も、もう一回チャレンジしてみようかなと思えたのではないでしょうか。

ファクトと示唆で読み解く『暗黒大陸編』

『暗黒大陸編』を二項対立でザックリと紐解けた所で、ストーリーの中にあるファクトに注目して見てみましょう。

カキン帝国の第4王子ツェリードニヒです。

『HUNTER×HUNTER』(C)冨樫義博/集英社

ツェリードニヒは、主人公クラピカの一族であるクルタ族の「緋の眼」をコレクションしている人体収集家の変態野郎(≒宿敵)です。

しかも時間操作系のチート能力を使いこなします。

ラスボス臭が漂ってきました。

 

ここまではストーリーの中に出てくるファクトですが、もう少し解像度を高めて(コンサル風)読んでみましょう。

この顔、どこかで見たことないですか?誰かに似てませんか?

『HUNTER×HUNTER』(C)冨樫義博/集英社

そう、この人。イエス・キリストです。

ファクトをまとめるとこんな感じ。

第4王子ツェリードニヒのファクト:

  • 緋の眼を持っている(クラピカの宿敵)
  • 能力が時間操作系で圧倒的
  • 顔がキリストに似ている

その一方で、幻影旅団のクロロについてファクトを見ていきましょう。

クロロってこの人。

『HUNTER×HUNTER』(C)冨樫義博/集英社

背中に逆十字。一緒に行動しているシズクも逆十字のペンダント。

『HUNTER×HUNTER』(C)冨樫義博/集英社

幻影旅団クロロにまつわるファクト:

  • カキン帝国のお宝を狙っている
  • クロロが逆十字を背負ってる
  • シズクが逆十字のネックレス
  • クロロとシズクが一緒に行動している

逆十字は悪魔主義とかアンチキリストの意味合いがあります(そうじゃないという意見もあると思いますが、逆十字に関する詳しい議論は一旦置いておく)。

これらのファクトから「キリストvsアンチキリストの2項対立」が見えてくると、いずれツェリードニヒvsクロロ・シズクチームが遭遇するだろうという示唆が導かれますね。

もちろん、示唆はファクトじゃないから推測です!!

こういった示唆が出せれば、「緋の眼のクラピカとツェリードニヒの対決じゃないの?」という意見も出てきますし、「そこにヒソカはどう絡んでくるんだ?」といった次の疑問も出てきます。

示唆があると発言が鋭くなる。示唆の精度が高まると議論が盛り上がる。

これが第7章で伝えようとしている「示唆」です。

「答えのないゲーム(≒ストーリー予測)」の中で、考える技術を使って、示唆を出したと言えるのではないでしょうか。

まとめ:考える力は人生をゴキゲンにする

『HUNTER×HUNTER』(C)冨樫義博/集英社


『変える技術、考える技術』の「二項対立」と「示唆」を応用した事例として『HUNTER×HUNTER』を取り上げてみました。

著書の中では、ビジネスシーンでの例え話が多く、ビジネス力を上げることを中心に書かれています。

しかし、本記事のように漫画を読み解く(≒コンテンツを深く楽しむ)ことにも応用が効きます。

漫画や小説といったコンテンツを考えながら深く楽しむことは「答えのないゲーム」を楽しむことであり、「愛と想像力」を持ち「ポンコツ」にならずに「本質を見抜く二項対立」を駆使して「論点バカ」になって「示唆」を導くことでもあります。

日常生活だってゴキゲンにしてしまう「考える力」を『変える技術、考える技術』を通じてぜひ身につけてください。人生が豊かになりますよ。

以上「『変える技術、考える技術』を『HUNTER×HUNTER』で解説する」でした。

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オマケ

とても読みやすい本なので、ぜひ手にとってみてください。

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そしてこいつを読まなきゃ始まらない。
ちなみに『変える技術、考える技術』の中でも第0章「Vコーン」の魔力の中で、『HUNTERxHUNTER』の例え話が出ています。まさしく現代の教養!!

『変える技術、考える技術』の中でもガッツリ触れられている二項対立で読み解くガールズバーの話です。オススメ。

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