タイムチャージの正当性を論理的に考えておこう

コンサルタントや弁護士といったタイムチャージで働く皆さんは、自分のタイムチャージに対して「こんなに価値があるんだろうか」と考えたことありませんか?
新入社員のコンサルタントでもタイムチャージが2万円/1時間、トップファームになるともっと高額になるでしょう。

このタイムチャージは当然クライアントにも共有されていて、その価値を判断されます。
アソシエイトの方々は先輩から常に「バリュー出してる?」とその額に見合った価値が提供出来ているのか問われ続けることでしょう。

そんなタイムチャージに対して、どのように考えたら正当化出来るかについて考えていきましょう。

タイムチャージの正当性を作る


タイムチャージが1時間あたり30,000円とすると8時間、20営業日でフルに稼働すると480万円になります。
もちろん、この額がまるまる懐には入りません。オフィスの賃料があったり、バックやミドルのスタッフがいるので当然です。

しかし、想像力の乏しいクライアントやわかっているけど敢えて「目が飛び出るほど高い」的なことを言ってくるクライアントはいるでしょう。

そんなことをクライアントに言われたらどうするか、考えたことはあるでしょうか?

コンサルタントたるものそれぐらい頭の体操として自分を納得させる論理を作っておき、嫌味を言われたときにとっさに切り返せるようにしておきましょう。

タイムチャージの正当化ロジック1:分解式


想像力の乏しいクライアントは、タイムチャージを自分の給料と比較するでしょう。
例えそれがApple to Appleで無くてもです
残念ながらコンサルタントは、そんな理不尽な比較であってもロジックで戦う必要があります。

では、クライアントの給料を想像してみましょう。
大手企業の中堅幹部候補社員。40代なかば。計算しやすいためにも年収1,200万円と仮定しよう。
時給換算すると20営業日であれば、5万円/日≒5,500円/時

タイムチャージ30,000円とは5倍ぐらいの開きがある。

仕事をこなす量≒「頭の良さ」×「作業効率」×「投下時間」と仮定して、5倍の開きを埋めるには何をどれ位高めればいいかを考えてみてください。

  • 頭の良さ:コンサルタントたるもの賢くなくてはならない。正確には賢くなくても頭をフル回転させれば大丈夫。
  • 作業効率:エクセルやパワポの作業効率。同じことを処理するにも短時間で出来ればそれは価値がある。
  • 投下時間:奴隷として働くアソシエイトはこれを惜しみなく投下出来る。プロファームのアソシエイトとなれば、2倍(16時間/日)近く投下するのが実態だろう。

頭の良さが1.5倍、作業効率が2倍、投下時間が2倍であれば、トータルで6倍になり、タイムチャージ30,000円の正当性は十分に説明できそうな気がしてきました。
これはぐらいならいけそうですよね??

投下時間は最終手段として残しておき、出来る限り頭の良さと作業効率でクライアントとのギャップを埋めることを考えましょう。

クライアントに「フィー高いからなぁ」と言われたら「高いように見えて、2倍の時間働いて、2倍の効率と2倍の頭の回転でフィーをジャスティファイします!」と笑顔で切り返えしましょう。(実際に言うかどうかは相手を見てご判断ください。)

(言うか言わないかは別にして)このぐらいの切り返しが出来ないようでは、コンサルタントとして見限られちゃいますよ。

タイムチャージの正当化ロジック2:オバちゃんロジック


もう1つは、時給1,000円のオバちゃんロジックです。

時給1,000円のオバちゃんを30人集めてきたら、その集団は30,000円/時間のコストがかかる集団になります。
しかし、そんなオバちゃんがたくさんいてもあなたと同じ仕事は出来ません。
だからこそ、それぐらいの値段は貰ってもおかしくない。

なんとも強引でツッコミどころは多いです(笑)
しかし、シンプルではあって、「要は価値を認めているから発注しているんでしょ」と開き直っているとも捉えられます。
まぁ、最終的にはそれで納得しても良いと思います。

まとめ:自分で考えて正当性を見つけることが一番大事


今回紹介したタイムチャージを正当化するロジック(?)は、ほんの一例であって、無限に考えられるアートのようなものです。
一番大事なことは、「タイムチャージ高くない?」といったお題が与えられたら、自分の頭を使って考えて、自分なりの答えをキチンと導くことが出来るかどうかです。
それさえできればロジックなんてなんだっていいのです。

今回のようなタイムチャージではなくてもいろんなお題がふってくると思いますが、その時は自分の頭を使って考えて、何かを捻り出す努力をしよう。

以上「タイムチャージの正当性を論理的に考えておこう」でした。

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